句の後ろは、句会での題詠となります。

カラオケで声量ばかり褒められる   叫ぶ

手拍子にのせられて出る一つとせ 浮かれる

裏山を校歌の二番褒め称え      見所

弥三郎節が姑大嫌い       八画漢字

暮までは嫁の第九を聞かず済み アレルギー

デイケアで童謡ばかり歌わされ   くさる

口開けていれば合唱曲は済み      口

かっぽれを習いうちでもヨウイトナ 賑やか

あの歌手はあの作詞家のナニだとさ  歌手

歌というより怒鳴ってる幼稚園    音楽

こんな日が母にもあった琴の爪  懐かしい

君が代のテンポ闘志が冷えてくる あべこべ

オルガンに初恋の保母思い出し  オルガン

一つきり買うのに土鈴みんな振り   振る

追分を肺活量が歌わせず       呼吸

土手で吹くトランペットのまだ未熟  土手

紅白に落ち温泉のショーも受け   ショー

この歌のころ恋もした若かった   重なる

O脚を見込まれボンゴ割り振られ  ドラム

棟梁は建前用の唄を持ち     とっとき

三番も混ぜて二番を歌ってる    大雑把

フルートに薄い唇よく似合う     薄い

名曲を鳴らして灯油売りに来る    鳴る

タンゴでは二度ブルースで三度踏み  複数

前列の帽子で歌手がよく見えず    邪魔

カラオケの唄が法事の席へ洩れ    法事

オジサンの唄カラオケに置いてかれ  悠々

安来節泥鰌の活きの良さも見せ    鮮度

いい喉と褒めるとマイク離さない    喉

鋸の長さを聞かす木挽き唄     リズム

バイエルに大正琴も遠慮せず     根性

父に似た指でピアノに向いてない  短い

あの歌詞が好きさやだねったらやだね 文

怒鳴ってる声よく聞くと唄らしい  怒鳴る

ビブラート使って気障な人にされ  震える