句の後ろは、句会での題詠となります。

持ち主が乗るとポンコツ走り出し   流石

運転が上手で違反ばかりする     運転

免許証入れに二人の児の笑顔  マスコット

富士見えてガイドも曽我の物語     富

夏休みからは大人でバスに乗り    二倍

ふところと路地に合わせて軽を買い  小型

ピーポーが初荷にイッキ飲みを乗せ  初春

ガソリンを入れて最敬礼をされ   大げさ

交番の前は四十キロに下げ     ルール

トラックの荷台も不況感じてる    軽い

青がもうチカチカしだし手を引かれ  限度

街宣の右翼音からやってくる     抜群

その角で止まれワンメーターで済む 区切り

追突をされて女優の年が知れ   巻き添え

罰金を取られた交差点を避け     苦手

強引に預かっていくレッカー車   預かる

鉄屑と鉄屑になる交差点     鉢合わせ

デイケアのバス嫁だってきっと乗る  確実

引き取りに来いとチョークで書いてある 文

民宿の襖にバスの時刻表      時刻表

大丈夫ですかとタイヤから剥がし しっかり

なんなのさ車洗うと雨が降る     洗う

警官が見えると黄色でも止まり    信号

ガソリンが二円安くてUターン     逆

膨れ面待たせ違反の切符切る     切符

中古車が俺と妻にはよく似合い    中古

女よりバイクが好きな親泣かせ  ぞっこん

環七に住んで鼻毛がよく伸びる    渋滞

君ここへ来て聞いてみろ排気音    騒音

吊革がみんな揺れてる過疎のバス  揺れる

やっとこさ若葉マークが車庫に入れ  入る

へべれけにタクシーまでの肩を貸し   肩

バス停の列が回送車を睨み     空っぽ

ナビゲータ代わりの妻を横に乗せ   助言

ぶっとばすバイク女を背に感じ    感触