句の後ろは、句会での題詠となります。
百円で売り儲かっているらしい 結構
口開けの客に返品持ち込まれ 一番乗り
よくこんな物までフリーマーケット 値打ち
空き箱も積んで在庫を倍に見せ 装う
疵物もアウトレットと言うと売れ 処分
旗立ててここも福引券の店 旗
プレゼント買い取る質屋とも馴染み 馴染み
看板に一号店のまま潰れ スタート
ブティックの棚へ一枚ずつのシャツ ゆとり
ご愛顧を感謝シャッターもう開けず 閉店
寅さんは少し怪しい物も売り 寅さん
達筆を進物売場一人置き 達筆
無愛想を補う妻がいて流行り 良妻
店閉めてから母となり妻となり 張り切る
鳥肌の立つ客だけどお金持ち 肌
同業も不景気らしい筋向い 筋
次の客にもあの娘愛想いい 愛嬌
持って行きゃあがれと叩き売り渡し 台詞
商魂はこの下にありアドバルン 宣伝
お分けしますと言ったって只じゃない 譲る
スーパーが性悪説で吊るミラー 鏡
消費者は王様だから騙しよい 消費者
値切られた上に福引券も出し 根負け
世界的発明茣蓙の上で売り はったり
バーゲンに出しても残りそうな妻 バーゲン
不景気もこの妻となら闘える 百戦錬磨
福袋問屋泣かせた物を詰め 福袋
コンビにの灯が深夜とは思わせず 深夜
元祖に気兼ねして暖簾には本家 暖簾
どう集めどう払おうか十二月 歳暮
ガソリンの値を街道に向けて出し 目当て
店仕舞いセールの泣けてくる疲れ バーゲン
パテントは取るけど売れたことがない 無駄
開店のテープ銀行にも切らせ 切る
パトロンが増えて合鍵屋へ出掛け 鍵